皮膚が痒い!① その“カイカイ”、原因はひとつではありません

執筆獣医師 秀嶋 綾

「先生、この子、また痒がるようになってしまって……。」

これは、動物病院で私たち獣医師が日々耳にするご相談のひとつです。

体をしきりに掻く、足先をなめ続ける、耳をよく掻く、毛が抜ける。このような症状を見ると、「アレルギーかな?」と思われる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

もちろんアレルギーは皮膚病の代表的な原因ですが、実は「かゆみ」の原因はそれだけではありません。

例えば、皮膚に存在する細菌が増殖して起こる膿皮症、酵母様真菌であるマラセチアが増えすぎることによる皮膚炎、ノミやダニなどの寄生虫による皮膚トラブル、冬場の乾燥や過度なシャンプーによる皮膚バリア機能の低下など、さまざまな原因が考えられます。

さらに見落とされがちなのが、毎日の食事や栄養状態です。

皮膚は、体を覆っているだけの組織ではありません。細菌やアレルゲンなどの外部刺激から体を守り、体内の水分が逃げるのを防ぐ「バリア」として働く、とても重要な臓器です。

このバリア機能を正常に保つためには、良質なたんぱく質をはじめ、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素が必要になります。

 

人でも栄養バランスが乱れると肌荒れしやすくなるように、犬や猫も毎日食べるものによって、皮膚や被毛の状態は大きく左右されます。

診察では、原因に応じて薬やシャンプーなどの治療を行います。しかし、症状を抑えるだけでは、皮膚病を繰り返してしまう子も少なくありません。

だからこそ私たち獣医師は、皮膚病を治すだけでなく、皮膚病を繰り返しにくい体をつくることも大切だと考えています。

 

そのために重要なのが、毎日の食事です。

 

ベッツラボの「メディダイエット 皮ふケア」は、皮膚の健康維持を栄養面からサポートすることを目的に開発された療法食です。皮膚のバリア機能を支えるオメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸に配慮した設計に加え、皮膚や被毛の健康維持に必要な栄養バランスにもこだわっています。

薬のようにすぐに効果を実感できるものではありませんが、毎日続ける「食事」だからこそ、健康な皮膚づくりの土台を支える大きな力になります。

原因によって治療法は異なりますが、どの皮膚病にも共通して大切なのが、皮膚のバリア機能を保つことです。

皮膚病は「治療が終われば終わり」ではなく、「再発させないこと」がとても大切です。その第一歩として、毎日の食事を見直してみることも、愛犬・愛猫への大切なケアのひとつと言えるでしょう。

 

次回は、「皮膚病はなぜ繰り返すの?」をテーマに、皮膚バリア機能とホームケアについて、もう少し詳しくお話ししたいと思います。